「下手になる」とは「決められなくなる」ということ

僕のキャリアのスタートはデザイナーです。ただ、最近はプロダクトマネジメントに集中しているので、デザインという形のアウトプットは久しくやっていません。なのに「LPくらいならあっという間に作れる」と謎の自信があったのです。

そんな中、プライベートでLPを作りたいシーンがあり、実際に取り掛かってみたのですが、これが全く上手くいかない。

ツールの使い方が わからない / 使いにくい わけではないのです。確かに初めて使うツールだったのですが、よく出来ていたツールだったので、かえって使ってて楽しく感じるくらいでした。

それなのに完成しない。
「デザインが下手になったのだ」と、がっかりしたことを覚えています。

しばらくして仕掛品を見てみると、あのとき自分は「決められなかった」のだと気づきました。

その時に放置してしまったものを振り返ってみると「できること」の他に「やってみたいこと」「まわりで流行っていること」を、たくさん試した痕跡がありました。

しかし、何をどうすれば良いかが決められなくなっていたのです。

何か決めるためには基準が必要です。
基準が有用なものであるためには、インプットとアウトプットと振り返りを繰り返して、絶え間なくアップデートしなくてはいけません。

であれば現在プロダクトマネジメントに集中している自分が、デザインの決定基準が鈍っていたのは、ある意味では必然です。
「自分が決める対象を変える」「自身の基準をアップデートする対象を変える」と決めた結果なのですから。

今後も自分は何かが下手になるのでしょう。
そのときに「代わりにこれが得意になった」と思える自分でありたいものです。